スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【MMDからBlenderへ】材質について

さて、唐突ですがいきなりMMDモデルをインポートした後の材質設定についてお話を。
大分Blenderが使いやすくなったというのと、FreeStyleなど面白い機能が搭載されているので、それを使いつつ、Blenderを使ってMMDより少しリッチなトゥーンアニメーションが作れるかどうかという実験です。

ここではMMDの事は何となく分かってきたけど、Blenderはサッパリだ、というような人向けの説明となります。
また、私の方もまだ触り始めなので、間違った情報もあるかもしれません。
予めご了承の程を。

Blender_14
(MMMでのほぼデフォルト状態での出力。背景だけグレーに合わせた状態)

【条件】
Blender 2.67を使用。
MMD Toolsを使ってモデルとモーションをインポート。
照明は太陽光1つのみ。
テクスチャなどは直接編集せずにそのまま。
レンダーはBlender標準レンダーを使用。

Blender_01
(編集時のプレビュー用GLSLシェーダーの表示)


MMD/MMMはそれぞれDirectXのシェーダーを使い、独自でトゥーン調の出力をするようにプログラムされています。なのでユーザーは出力状態の事を何も設定せずとも、即座に見る事ができます。さらにGPUパワーに任せ、リアルタイムで表示できるよう軽量化された設計でもあります。

一方Blenderにも専用のシェーダーがありますが、こちらは出力質感をユーザー側で細かくコントロールできるようになっています。
MMEの各種シェーダーの調整を、ユーザーが自分できるようになっている、という感じです。
高品質な質感設定も可能ですが、その変わり覚えなければならない事や言葉が山ほどあり、さらに出力にはCPUパワーを使い、かなり時間がかかるものでもあります。

さて、MMD Toolsを使い、MMD用モデルをインポートした初期状態ではこのようになります。

Blender_02
Blender_03
初期状態でのレンダーはレイトレーシングになっています。
また、シェーダーは右図のように、デフューズはランバート、スペキュラーはクックトランスシェーダーという感じで設定されています。

ここで「?」となりますよね? よく分からない単語が一杯でてきます。
本来3DCGではこれらの言葉の意味だとか知識だとかが必要とされ、それが理解できる一部の人のみ扱えるようなものでした。
これが敷居の高さとなり、また門の狭さとなっている要因の一つです。

さて、ではMMDユーザーが扱えないか、というとそうでもありません。MMDで得た知識を活用しつつ、Blenderのような総合系3DCGソフトにチャレンジしても良いでしょう。

では言葉の意味から簡単に説明します。

■ レイトレーシング
まずMMDでは光源が一つだけです。そして、各物体の面に対して光がどの程度当たっているか、だけを計算して表示させている感じです。
レイトレーシングでは実際の物理世界と同じように、光源がまずあり、そこから発せられる光の筋が面に当たって反射する率、屈折する率、透過する率などを厳密に計算し、よりリアルな質感を出すための手法です。
これらの計算は(基本的には)CPU側で行われ、GPUは殆ど使いません。
面一つに対しても細かく計算するので、結果が出るまで時間を要します。
その代り、面の角張っぽい感じなどはほとんど出ず滑らかな面になり、影も綺麗に出力されます。

■ シェーダー
これはMMEなどを使っている人であれば馴染みの言葉ですね。
物体の面に対して、光の当たり具合や影の出具合などを計算する事を指します。
MMDであれば、光が多く当たっている部分とそうでない部分を「Toon.bmp」などの専用テクスチャから出力具合の調整データを読み取り、各面に対して適用させています。

Blenderでは全体的なシェーダー設定、それとは別に各材質において、更に各パラメーターに対してシェーダーを選ぶ事ができます。
MMEのようなプログラミングの知識こそ必要ありませんが、どのシェーダーを使っていくかで質感が大幅に変わります。
初期状態のままでも出力はできますが、ここの設定を追い込む事で、狙いの質感を高品質で出力する事が可能です。

■ デフューズ
PMD/PMXで言う所の「拡散色」になります。
材質の基本的な質感を設定します。
Blenderでは個別にシェーダーを組み替える事ができます。

■ スペキュラー
PMD/PMXでいう所の「反射色」になります。
材質において強く光が反射する部分の質感を設定します。
Blenderでは個別にシェーダーを組み替えられますし、デフューズと違うシェーダーを選ぶ事もできます。
(基本的にはデフューズ用シェーダーと、スペキュラー用のシェーダーは別個のものだと考えて下さい)

これらの言葉を覚えていくと楽にはなりますが、結構プレビューを見ながら試行錯誤しても色々感覚的につかめるかもしれません。
百聞は一見に如かず、です。

さて、ここでは例として、レイトレーシングではなくテクスチャと影だけを計算させて出力させてみましょう。材質設定は一切弄らないままです。
Blender_04

少しMMDに近づいてきた感じはしますね。
影の計算はさせていますが、これは材質(面)に対しての陰影の計算だけになりますので、いわゆるセルフシャドウは落ちません。
セルフシャドウのような影を出したい場合は、レイトレーシングする必要があります。

この状態では、中途半端にペタっとした感じもありつつ、妙に立体感が維持されているようにも見え、どっちつかずな印象となります。

ここで、材質のシェーダーを変更していきましょう。
Blenderでの材質シェーダーでは、デフューズ、スペキュラー共に5種類のシェーダーが選べます。
ここでは各シェーダーの説明は割愛し、トゥーンシェーダーを適用させてみます。
全ての材質に適用すると少し手間なので、分かりやすい肌の部分(顔と体の素肌部分)だけを変更してみます。

Blender_06Blender_05

初期状態ではこのように影の支配率がかなり強い状態になります。
とってもダークな雰囲気を出したい場合はこのままでも良いかもしれませんが、ここでは普通な感じを目指してみましょう。
材質の各種設定を変えてみます。

Blender_07

まずデフューズですが、サイズを極端に大きくします。大きくする事で影になる部分を最小限に抑えます。図でのプレビューに出てる球体の右下側にほんのりあるのが影の部分です。
さらにトゥーンというかアニメ調にするには色の境界をはっきりと出す必要があります。
なのでスムースを極端に小さくします。数値をゼロにしないのは境界部分がくっきり出過ぎるのを避ける為です。

スペキュラのサイズは極端に小さくします。ここを大きくしてしまうと肌がテカってしまいます。
まったく無いのも違和感がでるので、ほんの少し出るような感じの設定にします。

さて、このデフューズとスペキュラーの設定ですが、材質毎にそれに見合った設定をしていく必要があります。
肌なら肌用のサイズとスームズの数値、服なら服用のサイズとスムーズの数値、となります。
この辺りはプレビュー枠の状態を見ながら調整していくと良いでしょう。

Blender_08

さらにこれに、新機能であるFreeStyleを適用させてみます。
線描写は絶対モード、エッジタイプはシルエットと輪郭のみ、というお手軽設定です。

Blender_09

まだ肌の部分だけですが、それっぽくなってきましたね。

ただこのままだと暗い感じがしますし、肌を色合いを残したまま明るくしたくなってきます。
そこで、次にシェーディングの設定を変えてみる事にします。
Blender_10

通常では、放射0、透過性0、項目のチェックも外れたままですが、上図のような設定にしてみます。
「放射」は自己発光のようなものだと思ってください。
「透過性」は影の方までどれくらい光を回しこむか、という感じと思ってください。
タンジェントシェーディングはスペキュラーの部分のでかたが変わります。
点状ではなく筋としてスペキュラーを出すような感じです。

Blender_11

どうだ、明るくなっただろう?
さらにこれをレイトレーシングして……こうじゃ!

Blender_12

現時点では肌だけの適用なので、服や髪とのバランスが取れていません。
他の材質も適時調整していきます。
こんな感じの作業を全材質に繰り返し行い、調整をしたのがこちら。

Blender_13
(照明などは同一ですが、FreeStyleの設定は変えてます)

コツを掴むまでトライ&エラーの繰り返しにはなりますが、ある程度把握できたら後はトントンと進む…かも?

またもっと初期の段階の話、モデルのインポートやらBlenderの基本的な使い方などについては、時間が空き次第エントリーでまとめていければ……なぁとは考えています。


スポンサーサイト

テーマ : 3DCG
ジャンル : コンピュータ

コメント

非公開コメント

No title

大変参考になりました。
今、blenderを習得しようとしているのですが、こういったアニメっぽい質感を出すのに苦労していたところで、この記事に出会い、光明がさしました。
blenderのトゥーンレンダは、実装当初からちょこちょこ弄っておりましたが、使い方がいまいちわからず、外国風のアニメ作画にしか使えないネタ機能かなと思っておりました。
最近、透過や放射の組み合わせでいけるんじゃないかと思いついた矢先に、この記事に出会い、記事の通りに設定したら面白い効果が出ました。
blender関連も日本語の記事や実例が出回るようになったので、これから習得していく身としては助かっています。
それでは頑張ってください。
プロフィール

かんな

Author:かんな
ニコニコ動画などでMMD動画をうpしてるしがないユーザーの一人。
ブロマガ版みくだん
連絡先:mikudan3939葱gmail.com
(葱を半角@に脳内変換してください)
【FaceBook】上記アドレスか、ID「kanna3939」で検索を

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
Ask.fm
MMD関連の質問や生放送で読んでほしいお便りとか、ネタとか色々受け付けているかもしれません。
Twitter
MMD関連物
カテゴリー
最近の記事
ブログ内検索
リンク
RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。