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IA発売記念動画とMikuMikuMovingのケーススタディ

MikuMikuMovingもほぼ週刊ペースでバージョンアップが進み、現在ではほぼMMDの基本機能と同じかその近くまで来ている段階になってるのではないかと思い、色々と洗い出す為に実際にMMMを使用して動画を制作してみました。


IA -ARIA ON THE PLANETS-発売記念に合わせ、mqdlさん制作のIA betaモデル、そして同じくベータのMMMを合わせてみた訳です。
製作期間は約10日間。
Face and Lipsと組み合わせる事で、スピーディーにCG制作が出来るようになりました。
以下に、制作過程や気づいた点などを記していきますが、MMMの大まかな機能(見た目で分かる範囲)の紹介を動画にまとめてみました。


■ 1:Face and Lipsとモーフ補間曲線設定
MMM01
 この時点でのFace and Lipsのバージョンは0.3.8が最新。MoggさんがMMM開発に注力している為、大きな機能変更などはありませんが、それでもスピーディにリップモーションなどを制作できる事には変わりありません。
 眉や瞼、そして口のモーフモーションを作り、VMD出力でMMMにてインポート。
 MMMではモーフ(表情)にも補間曲線でのコントロールが可能なので、特にキーフレーム感覚が長めのものに補間設定をしていきました。
 キーフレーム感覚が短くてもそれなりに効果が出る事もありますが、微妙な差しかありませんのし、基本補間設定は感覚が長いほど効果が表れやすいです。
 従来であれば直線補間のみでしたので、細やかな表情変化をさせるにはキーフレームを多く打つ必要がありましたが、曲線補間が可能になった事で、楽にゆるやかな変化などの表現ができるようになりました。
 また、変化量はモーフに限りですが、キーフレームウィンドウ上に変化量グラフが表れ視覚的に把握しやすくなってますので、調整しやすくなってます。
 さらにキーフレームもダブルクリックで追加、ドラッグでキーフレーム移動なども出来るので、モーフスライダーでやるよりも素早くモーション制作が可能になっています。微調整などはモーフスライダーで、大まかな動きをキーフレームウィンドウで、という使い分けをする事で効率が上がります。





■ 2:モーションレイヤー機能

 MMMの特色でもあるモーションレイヤー機能。これはモデルデータをPMDEditorで加工せずとも、MMM内部で多段ボーンが組めて、状況に合わせてレイヤー(多段)を増やしたり削ったりできる機能です。
 今回は、振付元となるコンテ状態、各タイミングでポージングを繰り返した荒い状態のモーションを作り、基本ボーン(元々モデルに搭載されているボーン)でモーションをくみ上げ、細かい表現や微調整などを、この機能を利用してモーション作成を行いました。
 配布したモーションデータにはレイヤー名までは含まれませんが、任意の名前を付ける事ができるので、どの多段ボーンがどの機能を持たせているか、などの整理がしやすくなっております。
(プロジェクトファイルには名称も残ります)
MMM02
 今回は多くは多重化せず、分かりやすい範囲内で1~2段程度の多段化をしております。
 必要になった段階で多段化すればいいので、シーン毎とかで使い分ける事もできるでしょう。
 また特に多段化数の制限はないので、好きなだけ多段化できます……が、あまり多くしても管理しきれないので注意しましょう。

 多段化する事のメリットとしては、他のモーション制作者もおっしゃっていますが、特に恩恵が大きいのは補間設定との兼ね合いの部分です。
 回転・移動はそれぞれ3軸(X/Y/Z)が一緒くたになってますが、一つの回転ボーンを3つのレイヤーに訳、X・Y・Zそれぞれを独立してキーフレームを打ち、かつ補間設定の度合いもそれぞれ個別に掛ける事ができます。
 これにより、より自由な軌道を描かせる事が楽にできるようになります。

 この機能はレイヤーでありますので、実際にMMM内部でボーンが増える訳ではありません。レイヤーの状態を計算した結果を元ボーンに反映させているという感じです。
 ですので、本来モデルに無いボーンは当然ながら付け足す事は出来ません。

 レイヤーを足した状態のモーションデータはMMM独自の形式である「MVD」フォーマットにて保存する事が出来ます。
 また、MMDのフォーマットであるVMDも保存はできるものの、モーションレイヤーの機能はVMDフォーマットにはありませんので、レイヤー情報が無い状態でVMDとして保存されます。
 これは表情(モーフ)モーションでも同じで、モーフの曲線補間情報などは破棄されてVMD化されます。
 ですので、今回配布したモーションデータはMVDフォーマットとなっていますので、MMDでは使用できません。


■ 3:マルチライトとセルフシャドウコントロール(光と影のコントロール)

 マルチライトはMMDの開発が継続している時から要望があった要素ですが、実際に使ってみるとなかなか取扱いが難しいという事が分かりました。特にMMD/MMMではトゥーンシェードを行っているので、光と影の加減を上手く使いこなすにはコツが必要となるようです。

 マルチライトの内部計算式は
 照明1+2+3 / (1 + 0.95 + 0.95)
 となっているようで、更にMMDにおける0~255の範囲が、そのままMMMでは0.0~1.0に対応しています。
 MMM起動後のデフォルト値では0.6となっています。
 照明を足す場合には計算式と、MMDとの差などを考慮しつつ、照明の光量を調整すると良いでしょう。

 影(トゥーンならびにセルフシャドウ)も当然ながら照明の影響を受けて、その方向と強さによって陰影の付き具合が変わってきます。
 同じ方向から3つの照明を当てれば、ハイライトは強くなり影も濃く出るでしょう。
 MMMでも照明は全面平行ライトとなっていますので、複数照明の扱いがやや難しくなっています。
 どの方向から、どの程度の強さで当てればいいのかはモデルの配置やアクセサリ・背景などによって変わってきますので、スライダーや数値などを動かしながら模索していく必要があります。

 MMMのセルフシャドウはMMDと方式が若干異なります。
 MMDでは、セルフシャドウバッファのメモリ消費を抑える為にバッファ描写にパースを使用しています。これにより、近くのものと遠くのものをある程度バランスをとって影を描写できるように工夫されています。
 MMDでのセルフシャドウバッファは1024固定です。(ウラワザで、ctrl+Gのショートカットで2048まで広げる事もできます)
 MMMではセルフシャドウバッファの大きさをユーザーが指定できるようになっています。1024、2048、4096など任意のバッファサイズが指定できますが、この辺り詳しくない方は、この3つの数値のどれかを選ぶと良いでしょう。
 4096以上の数値は入力できませんし、場合によっては異常終了する事もありますので注意してください。
 そしてMMMのバッファ描写ではパースを使用していませんので、計算上はシンプルな計算方法を採用していますので、若干高速化が図れています。その変わり、バッファサイズが可変となり、更に照明が3つまで使えるのでバランス的にはそう処理スピードの差は出てないか、もしくは若干重めになっています。
 その変わり、調整次第では、MMDよりも綺麗なセルフシャドウを出力する事が出来るようになっています。

 さらにMMMではセルフシャドウの距離倍率だけでなく、濃淡のコントロールが出来ます。このコントロールもキーフレームに登録できるので、シーンによって倍率・濃淡の変更が出来たりします。
(一応、キーフレーム補間が掛かるので、徐々に影を濃くしたり、とかもできますが……使いどころは限られるかもです)
MMM03
 このコントロールはかなり強力です。特にマルチライトを使用した時には、調整が必須とも言えるでしょう。


■ 4:カメラモーションマルチレイヤー機能

 これも大きな特徴の一つですね。カメラもマルチレイヤーでモーション付けができるので、管理の分離やトリッキーなカメラワークが楽にできるようになっています。
 現時点でのマルチレイヤーでの操作は、若干難があるように思えますが、この辺りは今後フィードバック情報を得ながら、Moggさんが考慮し改善される可能性もあります。

 今回は、レイヤー側ではカット毎に変化なしのキーフレームを最初に打ち込み(つまり、カメラレイヤーの親と同じタイミング、かつカット変更の前後のみで中間点は打たない)、後から中間点や変更点などをキーフレーム追加・登録でやってみました。
 レイヤー側での操作はじゃじゃ馬のようですが、Ctrlキー+マウスを駆使して何とかそれっぽくなるように作ってみました。
 結果はモーションデータもしくは上記にある解説編の動画をご覧ください。


■ 5:HLSL Effect

色々問題も多く、RADEONとnVidiaの方言対応などの対応に苦慮されているようですが、現時点での仮実装状態でも使えるエフェクトは多くあります。
 また、Moggさん自身が今回、MMM用のSvDOFとSSAOを作成しておりますので、それを利用させて頂きました。
 グラボメーカーによる差は、アルファの処理・Z軸(奥行情報)の処理などで顕著に表れます。
 MMEもそうですが、MMMではスクリプトを読み込んだ後、内部でGPU命令をコンパイルして処理をしています。
 さらにMMEは半ば強引にMMDから情報を奪っている状態(API Hook)していますが(いくつかの情報はMMDから直接引数でもらってたりもしています)、MMMでは更に多くの情報がエフェクト側に引き渡せるような使用になっているという点、さらに3つの照明やセルフシャドウ処理など、独自のものも多いので、MMEのように素直には動かないものもあります。
 これらは今後改善される可能性もありますので、ゆっくり待ちましょう。

 上手く使いこなせば、MMDよりも更に高品質な画質が得られます。HDサイズなどで出力すれば差がわかるかもしれません。


■ 今後
 MMMは今後、バグフィックスやUI周りの整備を行いつつ、MMD開発でも要望があった字幕機能を付け足したりもする予定のようです。
 また、今回のケーススタディではマルチトラックオーディオ機能などは使っていませんが、この辺りはドラマ系動画などを作る人にはかなり便利な機能となる事でしょう。

 さらにキーフレームFPS変更機能を使った、ハイスピード撮影での制作や、プラグイン機能を使った制作など、実験する事も多ければ拡張性も大きいので、課題も夢も山盛りといった所でしょうか。


と、今回はこんな感じです。
色々とありますし、追記する可能性もありますが……ひとまず。

いつもながら長いエントリを読んで下さった方にこの言葉をお送りします。
小さい胸にも夢いっぱい。
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